ある教会で出た金粉（？）のテスト結果；
とある教会で、2000年夏（マヘシュ・チャブダ師の講演の直後）と2001年秋に、講壇や玄関に金粉らしきものがいっぱい落ちていると報告され、その教会員の幾人かがそれを集めた。筆者もそこへ行って、集めて調べてみた。
その金粉は会堂のじゅうたんや椅子の上にきらりと光っていて遠くからでも目立ち、硬くてピンセットで容易につかめた。拡大して見ると、約０．５ｍｍ角の角張った片状で厚みは皆同じ位だった。
１． ここで筆者はおかしいなと思った。金箔や金の薄板は柔らかくて、ピンセットなどで挟むと容易に変形してしまうはずである。合金になると多少硬くなるがそれでも硬すぎる。
２． そこで、金は硝酸に溶けず、他の大抵の金属（銀、銅、ニッケル、クロムなど）は薄い硝酸に溶けるはずなので、その金粉を希硝酸と共に煮沸した。すると、表面の金属部が溶け、後にプラスチックの小片が残ったのである。（軽くて硝酸の表面に浮いていた。）
さらに、その金粉を加熱すると炭化し、アクリル樹脂を加熱したような臭いがした。
したがって、残念ながらこの金粉は偽物で、そこに来ている外国人クリスチャンの礼装用衣類から剥離した粉であろうと言う結論になった。
この金粉騒ぎは別に悪意は無いが、本物を良く知らないために皆がそろって誤解したものである。（実際、本物の金箔を良く観察した人はあまりいないだろう）
奇跡だけではなく、主との交わりも、同様のことが言える。本物に実際に接し続ける事によってのみ、偽物を見分けられる事が特に示されたような気がする。聖書の予告にあるように、これから偽キリストが多く出没し、その広い門から入っていく人が多いという時代になるので、いくら奇跡あるいは奇跡のような現象が起こったと言われても、私たちはそのまま鵜呑みにするわけにはいかない。 １．神の霊（聖霊）と私たちとの個人的な親しい交わり、および、２．聖書のみことば（「その奇跡を行なう器が品性の実を結んでいるか」）が、多くの霊的な現象の見分けのために必須となるはずである。