2. 論理回路:
我々の認識しうるすべての数値は、+か−の2方向です。
@ 10進法も、12進法も、人間が使いやすいように表記された便宜上のものに過ぎず、すべての数値は2進法で表すことができ、0と1の数のみで表現できます。
A 同じように、論理的正、負(あるいは、真、偽)も、0、1、あるいは、+、−で表されます。
B さらに、思索だけではなく、実際、被造物である自然もすべて2方向性の量で構築されていて、思索上の論理と適合しています。
まさしく、2進法は、創造主である”神の論理”です。
(論理学は、ギリシャ哲学の時代から多くの人により考察され、ブール(1815−1864)やド・モルガン(1806−1871)によって整備され、バートランド・ラッセル(1872−1970)らによって大成された)
そろばんや機械式計算機などと比べ、情報の伝達速度が非常に大きい電子回路(デジタル回路)には、電位差として技術的に、+と−の2方向の論理をそのまま適用することができます。さらに半導体技術の発達で大規模な集積化が行なわれるようになりました。 このすべての基本となる個別の論理回路において、+に対する、−の要素は非常に重要です。もし論理回路を形成する際、増幅回路における論理の”反転の要素”が無ければ、何ら発展的回路を作ることができない構造になっています。
たとえば、バッファ・アンプやAND回路、OR回路をいくらつなげても何も計算する事はできません。NOTと分岐の要素を併せ持つ”NAND(ナンド)回路”がすべての基本(NAND=NOT+AND)となり、これを組み合わせる事によってすべての回路が形成されます。(あるいは、NOR(ノア)回路を基本にしても良い) NAND回路を組み合わせて、他の論理回路(NOT、AND、OR、NOR、XOR(Exclusive
OR))を作り、フリップ・フロップ、各種演算、シフトレジスタ、メモリなどを形成し、さらにそれらを組み合わせて複雑なコンピューターの回路が構築されていきます。
この事は、神の愛、すなわち、”十字架”、または、”犠牲”、”与える”というマイナスの要素があって、それゆえ、すべてが建設的に成り立っていく事が、論理の世界にあってもあかしされています。
”フリップ・フロップ”(すなわちシーソー)回路は、少なくとも次のクロック・パルス(CK・・同期のためのタイムスケジュールを決める)が来るまで、入力−S、−Rに対する出力のQ、−Qの状態が持続される。これは、シフトレジスタやカウンター、RAM(ランダムアクセスメモリ)などの一時記憶の機能を作るための基本回路となります。トランジスターによる双安定マルチバイブレーターのように、NANDへの配線が必ず”クロス状”(たすきがけ)になります。
一時記憶機能を持たない、素通しの回路は”ゲート”と呼ばれ、組み合わせて演算回路、ドライバー回路(表示回路など)が形作られます。
また、実際のトランジスタやFETは、論理的反転機能を有するものと、そうでないものがあるので、通常それらを組み合わせて作ります。CMOS−FETによる具体的なNAND回路の一例を示します。