3.  電磁場の直交性:



 現象論的な静電気と磁石はかなり以前から発見されていましたが、それらが遠隔的に作用するので、すべての人が驚いていました。しかし、コンデンサーやコイルの回路電流、電圧との関係は、ようやく19世紀になってから、それぞれの誘導則が発見され、定式化されました。

 それらの法則とは、コンデンサーCについては、両端の電位差の時間変化に比例して電流が変化(ファラデー(英、1791−1867)の法則)し、コイルLについては、それを流れる電流の時間変化に比例して両端の電圧が変化する(ヘンリー(米、1797−1878)の法則)、というものでした。(比例係数はそれぞれC、L) これらの事を数式で表現すると、どちらも時間を変数とする1次微分方程式の形となっているのです。 そして、それぞれを解けば、どちらも自然対数の底 e の時間 t のマイナス冪乗の関係式(指数関数)になります。
 (たとえば、抵抗を介してのコンデンサーの放電の時間変化: 最初はすっと流れ、後でじわじわゆっくり放電する、自然的な形象)

  


 さらに、コンデンサーCとコイルLの両方を一つの閉じた回路(キルヒホフの法則により、結節点の電圧の総和は0)に入れると、時間 t についての2次微分方程式にまとめられます。これを解けば、e の冪に虚数単位 i が入って三角関数となり、時間によって交互に電流の流れが反転・振動する、LC共振回路を表現します。 もし、回路に抵抗Rが存在するならば、減衰振動などの過渡現象の形になります。これは、Rによる減衰を表す”指数関数”と、LCによる振動を表す”三角関数”とのの形です。(物質内では、(超伝導体を除いて)このように不完全な振動になり、Rの項には全く虚数単位は作用しない。Rが大きいと振動しなくなる。)

 

 さて、回路電流だけでなく、真空中においても、電場E、あるいは、磁場Hの変化に比例して、それぞれ、磁場、電場が直角方向に誘導され、正弦波の形で、減衰することなく光の速さ c で永続的に伝播していきます。 驚くべき事に、このような誘導に関する比例係数(真空の誘電率ε0、真空の透磁率μ0)は真空そのものが持つ性質であり、真空自体が調和振動子のバネのような復元力を有しているのです。(光の速さ c = 1/√(ε0・μ0)) 光はエネルギーそのものです。
 そして、電磁波(すなわち)の、電場の振動方向、磁場の振動方向、及び、進行方向は、それぞれに直交し、空間の3次元の座標軸のすべてを同時に占有しています。

           

 ここで重要な事は、光・電磁波は、空間の性質すべてに密接な関係を持っていて、”虚数 i ”によって変換される思索上の便宜的な複素空間は実際の実3次元空間という被造物においてそのまま適用されているという事です。
 これはまさしく、”主の思索”の通りに、光(=エネルギー)と空間が創造された事を意味しています。
 そしてその中で、 、すなわち、聖霊様は、全宇宙を貫いて支配しておられる根源的な変換者なる神として振舞います。

 三位一体の神の子イエス様は死ぬために人としてお生まれになり、聖霊様は生かすために下って来られました。人間の義の分野(R)には全く聖霊様は働かれません。それは単なる死です。
 聖霊様が下ってくるという事は、e の冪に、虚数単位 i が入る事です。
 聖霊様が共におられるならば、主にあって私たちの肉が死ぬ(e)と、聖霊様が働き(i)、私たちは生かされる(減衰しないエネルギー)のです。



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