(1) 放電共振回路;

 放電とか共振などの、ニュ−サイエンスやいわゆるフリ−エネルギ−研究家の人達が超効率の可能性を指摘するアイテムについて、果たしてそうなのかを、放電回路を含むLC回路電流を確認した実験について報告する。
 
        ただし、コイルL・・・径0.4ホルマル線1Kgボビン(L=約250mH)
             共振周波数 f = 約8kHz 
             高圧交流電源・・・2SC520A*2発振、
                        TV用フライバックトランス昇圧、
                        V=約10KVp-p(open時)
                        V=約10KVp-p(open時)
 
    すると、ギャップ長が2.5から3.0(mm)の所で電流が極大値を示し、放電ギャップ部からエネルギ−が発生しているように見える(?)のである。

 しかし、次のように、電流計の所に正・逆方向のダイオ−ドを挿入してみると、回路の交流成分が整流されて直流として測定され、実際のところ電流値がどのようになっているのかが分かる。


    

            LC回路の順方向電流i1、逆方向電流i2、L2からの出力電圧Vo、出力電流Ioはすべて、ギャップ長に対して単調減少である。すなわち、ギャップ長が長くなるほどギャップ抵抗が増大し、出力が減少するのである。そして、これらは決して逆転することが無かった。さらに、コイルL1(6700T、3600T、1200T・・・ミスマッチ条件)や負荷R(2、8)を変更してもこの単調減少傾向は変わらなかった。

 すなわち、LC回路に放電ギャップを入れるメリットは何も無く、ただ熱や光などへの損失が発生するだけである。

 


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