(2) テスラコイル;


 これも、放電共振回路の一種であるが、一次コイルのスパ−クギャップ部が負性抵抗となりLC共振回路により高周波を発振し、二次コイルがアンテナおよびアンテナ短縮器となり電磁波および高圧高周波を発生するものである。(物理の教材にもなっている。)
 
 
 フリ−エネルギ−研究家達が指摘するのは、エジソンと並ぶ発明家ニコラ・テスラによって研究されたこのテスラコイルが、超効率機器あるいはエネルギ−を発生させる何らかの機構を含むものであるとされることである。
 そこで、実際にテスラコイルを作り、二次側の出力がどの程度のものであるかを測定してみた。

  

一次入力    ― 740V 3.8mA 2.8W     ―
 出力 プロ−ブのみ 11000V 11μA 0.121W 出力/入力 4.3%
R = 500M  7500V 16.5μA 0.123W       4.4%
    50M  1750V 26μA 0.046W       1,6%
一次入力    ― 740V 3.8mA 2.8W     ―
 出力 プロ−ブのみ 11000V 11μA 0.121W 出力/入力 4.3%
R = 500M  7500V 16.5μA 0.123W       4.4%
    50M  1750V 26μA 0.046W       1,6%
    10M   500V 34μA 0.017W       0.6%

      


 このように、一次側に与えた放電電力に対する二次側の平均出力は、電磁波の発射ロスを考慮してもかなり小さいと言える。
 また、テスラコイルは通常の電磁波を発射するが、これに重畳する形で透過性の大きい(金属なども通過する)いわゆる”縦波電磁波”が発生するといわれている。このことを、アルミ・ボックスでシ−ルドしたLC同調回路付き電波検出器を用いて確認したが、シ−ルドを通過する電磁波は全く検出されなかった

 したがって、テスラコイルは特にミステリアスな意味を持つものではなく、単なるLC共振回路であり、放電の負性抵抗を利用した発振器であり、高周波の変圧器であり、二次コイルはアンテナ短縮器であると言える。周波数が高いので、容易に昇圧しアンテナの先端でコロナ放電が起こるのである。


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