5.聖霊様の自由な働きについて


 では、実際的に、どこからどのように聖霊様の働きが起こっているのであろうか?

 御霊によらなければ私たちは何も出来ない存在である事は、パウロ書簡から散々言われている事である。イエス様ご自身も、あえて聖霊様に一つ一つ聞き従う歩みを、公生涯のすべてに渡って、模範としてなされた。 改めて、聖霊様は、三位一体の第3位格の人格神であって、当然あがめられるべきお方であり、慎みの霊(ジェントルマン)(Uテモ1:7)であるので、こちらから積極的にお迎えして、どうぞ来てくださいと言わない限り私たちの影に隠れている方である。また、御霊のいろいろな賜物は、聖霊様”が”、みこころのままに分け与えるものである(Tコリ12:11)。
 私たちが神を愛するならば、主は私たちの思ったことも無いような働きを見せてくださるのである。
 現在、予告の通り、多くの教会が振るわれている状況であるが、本当に真剣に祈り、主の御声に聞き従う信仰に立つ方向に聖霊様が働かれている、と強く思わされるのである。


  フィリピンのデビッド・サムロール師は、伝統的な教会で働きをして、傍観的な人であった。彼はある伝道者の集会でメッセンジャーから、「あなたの内側には、伝統的なフレームワークがあります。殺されるときにはホールドアップ(降参)しなければなりません。『もうできません。これ以上できません。あなたご自身の主権をもって私を殺してください。』と言わなければなりません。」と言われた。サムロール師はホールドアップし、内側に霊的な殺戮が起こった。
 彼はメッセージが得意であったが、1年間メッセージが語られなくなり講壇に立つとメッセージが出ず、「ハハハ」と笑い続けた。人からは気が触れたと思われた。毎回、笑いながら講壇で倒れて、主の懐で寝ていた。しかし、その結果、教会が成長したのである。牧師がメッセージを語らなくても、信徒が立ち上がり、メッセージ、預言、異言の解き明かしがなされ、セル化が進み、2万人の教会となったのである!
 (セルは人間的に作るものではない* ⇒ 台湾の証し)


 草加神召教会の天野師が九州のある教会の聖会で奉仕された時、比較的堅い福音系の教会であったが、その教会に聖霊様の打ち破れが起こった。いままでにないような激しいワーシップになり、叫び声が出て動物園のような自由な雰囲気になった。その教会の牧師先生は、天野師の飛行機の時間を気にしておられ、証しをする人々にも急ぐようにせかしておられた。しかし、その牧師が笑い出し、今までそのようなことをしたことのないまじめな人物が、教会員のまん前で爆発したように笑ったのである。私のメッセージの時間はなくなり、彼は私を指で招かれたので、私は立ち上がって講壇に行くと、今度は私も笑い出した。どうしようもなくなり、先生と私が二人で座布団を投げ合い始めた。すると、座布団に触れた人(医学生、気管支)が癒された。そのいやされた人が証しをすると、他の人々も癒された。囚われていた人々が礼拝で取り扱われ、教会の流れは変わってしまった。


 カナダのニューファンドランドから来た宣教師が働いていた教会では、高齢化が進んでいて、若い人はトロントに行くのが通例であった。会員たちは、「この教会を祝福してください」と祈り始め、祈り終わると、床やじゅうたんに金の粉が敷き詰められ、それを瓶に集めると138本もの金粉が集まり、30年以上の経済が与えられた。さらに、うわさを聞いた人が教会に戻ってきて、翌年には150名が洗礼を受けた。


  ※ 筆者の個人的体験について:

 聖霊体験をしたあと、いやしの思いが強く来て、出ていって宣べ伝えよ、というみことばが与えられ、また、3日断食をした3日目の朝、はっきりとした人の声で”(教会・組織に)こだわるな”という主の言葉が与えられた。そこで別教団の教会に行き、そこにあったハンター師の本を読み、いやしの霊が流れてきた。そして、当時勤めていた地方の会社の工場(500人くらい)で、いわゆる力の伝道をした。私は工場内を歩き回りいやしの祈りと伝道をし、人々は大勢いやされ、ある人たちは信じて救われた。私の霊は熱く燃え上がり、大声で仕事時間中に祈ったのに、不思議な事に上司も同僚も、誰も何も文句を言わなかった。さらに、私の仕事もきわめて楽なものに変わった。聖霊様が工場全体をとらえていたからである。そのとき約4ヶ月の間に、30人以上が明確にいやされ(継続的に癒されている事を後で確認した)、福音を伝えた人数は忘れたが、13人は信じた。
 しかし、同じ霊的状態の時に、所属していたある福音系の教会では、カリスマを受け入れつつある状態なのに、いやしは一つも起こらなかった。制度によるものなのか、いやしを受ける側の信仰によるものなのか、理由は良く分からなかった。しかし、祈ったとき、聖霊様の喜びが無かった事はよく分かった。

 このHPでいやしの祈りをさせていただいている。いやしや解放、聖霊様の満たしなどが良く起こり、電話先で満たされてひっくり返る方もよくおられる。先日は(残念ながら証拠は出せないが)初めて、とりなしで死人のよみがえりが起こった。今年の3月8日深夜、白血病で死んで、死亡診断書も書かれて、霊安室に置かれた姉妹(24歳)が、目を開き、癌で聞こえなくなっていた耳も聞こえるようになり話をしたのである。(ただし、その2週間後に肺炎で召された) しかし、この場合、仲介してくれた姉妹の熱心な祈りと彼女の霊的刷新が伴う事があったのは感謝な事である。 
 しかしながら、同じ日に依頼が来た、白血病の前段階の方のいやしについては、はっきりとした効果は認められなかった。その兄弟は、教会歴が長い、教会に忠実な人である。彼は教会組織に依存しているのかもしれない。
 いずれにしても、今のところの体験では、上からの神の同情が現れる時にわざが起こると言える。ペンテコステ系であっても人間的なところではわざは継続して起こらない。

 祈りのネットワークのメンバーの中で、救われて2年半の、ある精神的な弱さを持つ姉妹(18歳)がいて、教会にもなかなか行けないほどであるが、携帯メールなどを用いて伝道して多くの人々が救われているのである。また非常に良いとりなし手である。彼女に伝道された姉と母の方が、毎週教会に行き、今年のイースターで洗礼を受たそうである。


 日本のリバイバルは、特定の器によらず、(もちろん制度によらず、)聖霊様ご自身が細部に渡って一つ一つなされる事が語られている。(ミッシェル・コーラル師のように日本の為に25年間も祈られた場合は少しは大きな集会も持たれるであろうが、) 基本的に、海外からの器は、いわば起爆剤であって、日本人、特に、若年層が(ダイナマイトの本体として)中心に用いられるのである。その他のクリスチャンの使命は、リバイバルをになう若い人々を育て上げ、とりなしの祈りをする事にある。(このHPの目的もその通り) だから、8回もイエス様に直接会い5回も死人のよみがえりを体験されたメル・ボンド師や鋭い個人預言ととりなしの器ソン・ファニン師も、海外では大きなクルセードのような集会を持つのであるが、日本では慎重かつ地道に多くの教会を一つ一つ回られて、一人一人の器を建て上げる事をイエス様に語られ、自ら狭き門から入ってそれに注力している。 もしそうしないのであれば、主が介入されるであろう。(最近ベニー・ヒン師を呼んだ教会もその直後、牧師さんたちが具合が悪くなって倒れられたそうである。ベニ−師を落とそうとするアメリカからの逆の祈りがあるのかもしれない。) 危険な海外で聞き従いを一歩間違えると、則(不名誉な)殉教である。


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