テモテへの手紙・第一



  第1章


 1 私たちの救い主なる神と、私たちの望みであるキリスト・イエスとの命令による、キリスト・イエスの使徒パウロから、
 2 信仰による私の本当のテモテへ。 父なる神と、私たちの主キリスト・イエスから、大いなる恵みとあわれみと平安がありますように。

 3 私がマケドニヤに出発するとき、あなたに懇願したように、あなたはエペソに留まって、ある人々が違った教えを説かないように、
 4 また、人々が果てしない作り話や系図などに気をとられることもないように、命じてください。そのようなものは、信仰にあって神の建て上げを行うものではなく、むしろ無益な論議を提供するだけのものです。
 5 私のこの命令は、純粋な心と、正しい良心と、偽りのない信仰とから出てくる、愛を目標としています。
 6 ある人々はこれらの三つのものから脇道へそれて、空論に走り、
 7 律法の教師になることを志していながら、自分の言っていることも、主張していることも、理解していないのです。

 8 私たちが知っているとおり、律法は、合法的に用いるなら、良いものです。
 9 すなわち、律法は、義なる人のために定められたのではなく、律法を無視する者、律法に従わない者、不信仰な罪人、汚れた俗悪な者、父や母を殺す者、人を殺す者、
10 不品行な者、男色をする者、誘かいする者、うそをつく者、偽証する者などのために、また、健全な教えに背くことがあれば、そのためにもあるのです。
11 幸いに満ちた神の、栄光の福音によれば、この通りであり、私はこの福音をゆだねられているのです。
12 私は、私を強くして下さった私たちの主キリスト・イエスに、感謝しています。それは、主は私を信頼できる者と認めて、この務めに任命してくださったからです。
13 私は以前には、非難中傷する者、迫害する者、傲慢な者でした。しかし私は、これらの事を、信じていなかったとき、知らないでしたので、あわれみを受けたのです。
14 その上、私たちの主の大いなる恵みが、キリスト・イエスにある信仰と愛と共に、ますます満ちあふれるようになりました。

15 「キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来て下さった。」という言葉は、信じるべきもので、そのまま受け入れるに価するものです。 私は、その罪人のかしらです。

16 しかし、この私があわれみを受けたのは、イエス・キリストが、まず私に対してあらゆる忍耐をもって待ってくださり、私を、今後主を信じて永遠のいのちを受ける人々の基準型にしようとされたからです。
17 世々の王であり、朽ちることのない、目に見えない、唯一の、知恵なる神に、誉れと栄光とが世々限りなくありますように。アーメン。
18 子よ。テモテよ。あなたについて前もって語られたいくつかの預言に従って、この命令をゆだねます。あなたは、これらの預言にあって優れた戦い方で戦うのです。

19 ある人々は、正しい良心を捨てたため、信仰の破船に遭いました。
20 その中に、ヒメナオとアレキサンデルとがいます。私は、神を汚さないことを学ばせるため、この二人をサタンの手に引き渡しました。


   *  テモテへの手紙・第一、第二と、テトスへの手紙、の3つは、彼ら牧会者に宛てたので、「牧会書簡」と呼ばれている。 エペソ、ピリピ、コロサイ、ピレモンは「獄中書簡」と呼ばれ、使徒28章の2年間のローマ軟禁中(AD61−63)に書かれたが、パウロのその後の経路はよく分かっておらず(イスパニヤ伝道へ行ったともいわれる)、少なくともこれらの牧会書簡はパウロがローマに戻り、ローマ大火(AD64年7月)の濡れ衣をクリスチャンに着せようとしたネロ帝による大迫害によって、パウロの殉教間近の時に書かれたものとされている。(パウロの死には諸説あり、60年から68年まで。刑は、ローマ市民だったので斬首、しかしライオンに食われたとの説もある。) 書かれた時期と場所は、テモテ第一(65年頃、マケドニヤ(Tテモ1:3))、テトス(66年頃、ニコポリ(テト3:12))、テモテ第二(67年頃、ローマ)といわれる。 このとき、テモテはエペソの、テトスはクレタ島の牧会者だった。(伝承によれば、65年にパウロによりテモテの按手)
      § 若い(Tテモ4:12)、気弱な(Uテモ1:7)テモテは牧師だったが、教会の中に、テモテの牧師としての権威を疑い、偽りの教えを公然と説く人々がいたので、教会全体にも読んで聞かせるためにこの文書が送られた

      § テモテ: 母がユダヤ人、父がギリシャ人(使徒16:3)のルステラ生まれ、母と祖母が信者になり彼らからの信仰を引き継いだ。(Uテモ1:5) 聖書に基づく信仰(Uテモ3:14、15)、パウロの第2回伝道旅行のルステラで、割礼を施して同伴させた。(使徒16:3) 以後は、ガラテヤ、トロアス、テサロニケ、ペレヤ、コリント、エルサレム等でパウロの働きを助けた。 伝承によれば、エペソ教会の監督を15年間続け、ドミティアヌス帝、あるいはネルヴァ帝の時にエペソで殉教したといわれる
   *1  エピタゲー(ギ) injunction、command、(王の、神の)絶対的命令 という厳しい内容(cf. いつもは「神のみこころによる」としている Tコリ1:1、Uコリ1:1、エペ1:1、コロ1:1等)、  アポストロス apostle、使徒 = (キリストの)全権を委任されて遣わされた者、全権大使  § 親しいテモテだけではなく教会にも読んで聞かせるため、「使徒」と書いている
   *2  グネシオス(ギ) legitimately born; true、genuine、合法の生まれの(嫡出子の、私生児でない); 本物の、 パウロの直弟子で信仰の子ども の意 (テトスについても言われている テト1:4)、  テクノン children; child、son、子供、子孫、息子、   エレオス mercy、あわれみ § いつものパウロの手紙の冒頭にある「恵み」、「平安」に、「あわれみ」が付け加えられているのは、罪人のかしら(1:15)パウロが救われたように主のあわれみが現れ、困難な状況にある教会が立ち直ることを願ったから
   *4  = テト1:14 では 「ユダヤ人の空想話」 (おそらく旧約聖書を寓話化(神話化、思弁化)したもの = 不信仰な議論の元)
   *5  § 愛の3つの起源: 倫理的感情の総体(レブ(ヘ))である心(カルディア(ギ))が純粋(カサロース、pure、clear)であるとき、 良し悪しの判断機能である良心(シュネイデーシス)が正しく機能するとき、 偽りのない信仰、の3つから愛(アガペー)が生まれる
   *6  三つの は補足、 § にせ教師たちは、「愛」に至るための、「純粋な心」、「正しい良心」、「偽りのない信仰」の本流から、脇道へそれてくだらないおしゃべりをしている
   *9  ディカイオス(ギ) 義なる(人、主)、正しい、  アノモス destitute of (the Mosaic) law、lawless、律法の無い(無視する)
   *12  ピストス(ギ、形容詞) trusty、faithful; believing、信頼できる、忠実な; 信じるべき
   *15  マコ2:17、ルカ15:7、10、32、19:10、  § 「罪人のかしら」: 殉教を前にして、パウロが最後に最もへりくだって自分を言った言葉 (cf.Tコリ15:9 → エペ3:8 → Tテモ1:15)
   *16  マクロシュミーア(ギ、名詞) steadfastness、patience、longsuffering、(時間をかけて)忍耐する、忍耐して待つ (Tコリ13:4、ヘブ6:15等)、   ヒュポテューポシス outline、sketch、example、pattern、原型、模範、標準 (こことUテモ1:13のみ)  (cf.Tテサ1:7 テューポス(ギ) figure、image; example to be imitated、(貨幣のように型によって打ち出して作る)像、型打ち像、形; 模倣例)
   *18  プロフェテイア(ギ) prophecy、預言、預言する事:  ここでは、霊的に捉えて語る、個人預言のこと(複数、女) = Uテモ1:6(按手のときパウロからの預言と思われる)、エペ6:17(霊の戦いの武器。 預言のことばを語ると、敵の霊が切れる)、Tコリ14:1等  (cf.Uペテ1:19 聖書のみことばの事(単数)。ただし語った時は預言だった)、   エン アウタイス in them(女・複)、それらにあって、(文脈から、預言にあって○ の意、 ”信仰と正しい良心を保ち”×)、  (直訳) 良い遠征を遠征する
   *19  破船: 船が港に着く前に沈没する事
   *20  ヒメナオ: Uテモ2:18 (肉は悪だから肉体の復活はあり得ず、復活とは悪からきよいものに、迷いから真の知識に移ることであり、終わりの日の肉体の復活は不要であるとして、)その”復活”がすでに起こったと言って人々を惑わした、  § 体やたましいが滅びても、主の日に霊が救われるため。(Tコリ3:15) あるいは、時が来て、悔い改めて職務に復帰するため。  § パウロの使徒権を行使して、彼を教会から除名した(サタンに引き渡す = サタンの領域(外部)に引き渡す の意)



  第2章


 1 そこで、まず初めに勧めます。すべての人のために、必要の祈り、祈り、とりなしの祈り、感謝の祈り、が行なわれるようにしなさい。
 2 また、王たちと、高い地位のすべての人々のために祈りなさい。それは私たちが、平穏で静かな一生を、信仰深くきよく正しく過ごすためです。
 3 これは、良いことであり、また、私たちの救い主でおられる神の御前で、喜んで受け入れられることだからです。
 4 この方は、すべての人が救われて、真理正しい知識に至ることを望んでおられます。

 5 神は唯一であり、神と人との間の仲介者もただ一人であって、それは人としての、人なるキリスト・イエスです。
 6 この方は、すべての人のための買い戻しの代価としてご自身を与えられました。それは、ご自身のその時々のあかしのことです。
 7 そのために、私は宣伝者、使徒に任命され、 ・・・ 私はキリストにあって本当の事を言っているのであり、うそは言ってません。 ・・・ また異邦人に信仰と真理とを教える教師となったのです。


 8 それゆえ、男は、怒ったり争ったりすることから離れて、どんな場にあっても、きよい手を上げて祈ることを、私は望みます。
 9 同様に、女はつつましい身なりで、慎み深く身を飾るべきであって、派手な髪型に編んだり、金や真珠をつけたり、高価な着物を着たりしないことを願います。
10 むしろ、良い行ないを飾りとすることが、神を敬う女にふさわしいのです。
11 女は静かにしていて、すべてにおいて従順な心で学びを受けなさい。
12 女性が教えたり、男を指図することを、私は容認しません。むしろ静かにしているべきです。
13 なぜなら、アダムが先に造られ、それからエバが造られたからです。
14 またアダムは惑わされなかったが、その女は騙されてしまい、命令違反を犯しました。
15 しかし、女が慎み深く、信仰と、愛と、聖さとを持ち続けるなら、子を産むことを通して救われます。


   *1  (1章はテモテ個人宛であり、2章から教会あての本論に入る)、  デエシス(ギ) need、indigence、want、seeking、asking、必要、求め、(個人的)願い  エンテュークシス meeting with an interview 、coming together、visit、conference、conversation、petition、面会する、訪ねる、会話する → 他の人のために願う
   *2  ユーセベイア(ギ) respect、piety、godliness、ユー+セーボ: 良い+礼拝 = 神と共に歩むこと、尊敬、(敬虔△)、神を敬うこと、(神に対して)信仰深いこと (・・・ 主に聞き従って、日々奇跡を体験して歩む歩み方)、  セムノーテス characteristic of reverence、respect、dignity、、honour、purity、聖く正しくあること、(人に対し)正直なこと、   § 王たちへの悪口を言わないで、良いことを言い、感謝してとりなすこと。媒介して伝える者(天使、悪霊)がいるので、その悪影響を受けないで、主からの良い影響のみを受けるため (伝10:20)
   *4  アレーセイア(ギ) truth、真理、キリストにおける神の全啓示、(正統的)教義 (牧会書簡とヨハネ文書に特徴的)、   エピグノーシス(ギ) 正しい(真の)知識: (異端の”知識(グノーシス)”と混同しないため)
   *5  アンスローポーン(属格、複・男) アンスローポス(主格、単・男) クリストス イエスース of humans Human Christ Jesus、人々に属する 人キリスト・イエス = 「肉にあって来られたイエス・キリスト」(Tヨハ4:2)
   *6  アンティリュトゥロン(ギ) (奴隷の)買い戻しの代価、贖いの代価、   トー(対格、単・中) マルテューリオン(対格、単・中) カイロイス(与格、複・男) イディオイス(与格、複・男) the testimony to times of own、ご自身の時々に対するあかし (= 受肉、十字架、復活の出来事) (「ご自身の時」、 ロマ5:6、ガラ4:4)
   *7  ケーリュクス(ギ) 宣伝者、宣教者(権威をもって公に伝える者 の意、 Uテモ1:11、Uペテ2:5(ノアのこと)のみ。 (Uテモ4:5は(テモテについて)、エペ4:11 ユーアンゲリステース、福音伝道者、良い知らせを運ぶ者)、  § Uテモ1:11 パウロは五役者(五職)のうちの「使徒」、「伝道者」、「教師」を併せ持つ、  「教師」 (「信仰と真理を教える」 = 2:4、「救われ、キリストを知る知識を得るため」、 使徒13:1、  § 挿入句: パウロが「使徒」であることを疑う者が多くいたため
   *8  § 礼拝における男女のあり方 について言っている (一般的なものではない): 公同の礼拝が捧げられる所はどこででも の意
   *12  アウセンテオー(ギ) 独裁者となる、絶対的な主人となる、支配する、  § 「男子も女子もない」(ガラ3:26−28)、執事フィベ(ロマ16:1)、プリスカ(ロマ16:3)、ルデヤ(使徒16:14)、預言をする未婚の4人の娘(使徒21:9)、ユウオデヤとスントケ(ピリ4:2、3)等、パウロは決して女性を差別したり、器として用いられないとは言ってはいない。 ただし、創造時のたましいの構造上、女性は「使徒」、「教師」、また教会の指導者等、には向かないようである (女性の「預言者」はいる) (※ 脳について、女性は男性に比べ、左右の大脳をつなげる脳梁(のうりょう)が太いので、想像と現実の意識が混同しやすい?)
   *14  § エペソ教会に働きかけるにせ教師らに、特に惑わされやすい女性が騙されないように、との配慮がある
   *15  § (難解な箇所。 4つほどの説があるが、)(結婚した女性について、特に召されていないならば、)教会の牧師、管理者、指導者という立場よりも、女性本来の、家庭にあって子を産み育てるという使命を果たしていくことで、平安な信仰生活を送ることができること。 のろいの中心は産みの苦しみ(創3:16)



  第3章


 1 「もし人が監督の職を望むなら、それは良い仕事を願うことである。」とは、信じるべき言葉です。
 2 それゆえ、監督は、全く非難されるところのない人で、一人の妻の夫であり、素面(しらふ)であり思慮分別があり礼儀正しく*、旅人をもてなし、よく教えることができ、
 3 酒を好まず、乱暴でなく、温和であり、人と争わず、金に無欲で、
 4 自分の家を良く治め、あらゆる尊厳をもって子供たちを従わせている人であるべきです。
 5 自分の家庭を治めることを知らない人が、どうして神の教会の世話をすることができるでしょう。
 6 また、信者になったばかりの人であってはいけません。高慢になって盲目になり、悪魔が受けるさばきを受けるからです。
 7 また、教会外の人々にも評判の良い人でなければなりません。人々からの批判を受け、悪魔の網わなにかからないためです。

 8 それと同様に、執事も威厳があって、二枚舌を使わず、大酒を飲まず、金銭にどん欲ではなく、
 9 純粋な良心をもって、信仰の奥義を保っている人です。
10 彼らもまた、初めに審査を受けさせ、非難されるところがないならば、執事の職につかせなさい。
11 妻たちも、同様に威厳があり、悪口を言わず、普段酒を飲まず、すべてのことに信頼できる人です。
12 執事は一人の妻の夫であって、子供と自分の家とをよく治める者でなければなりません。
13 執事の職を十分よく務めた人たちは、良い階級と、キリスト・イエスへの信仰にある多くの語る自由とを、獲得します。

14 私は、あなたの所にすぐにでも行きたいと思いながらも、この手紙を書いています。
15 たとい私が遅れる場合でも、神の家でどのように生活、行動すべきかを、あなたに知ってほしいからです。神の家とは、生ける神の教会のことであり、その教会は真理の柱、真理の防波堤なのです。

16 議論の余地なく、偉大なのは、この良い礼拝に導く奥義です。 「神である方は**肉において現れ、霊において義とせられ、御使いたちに見られ、諸国民の間に宣べ伝えられ、世界中で信じられ、栄光のうちに上げられた。」


   *1  エピスコポス(ギ) 見張り、管理者、支配者:  監督(=長老、 エペソの長老たち 使徒20:17)の15の資格 (1−7節)、  cf. 執事の資格 (8−13)、 ピリ1:1にも「監督と執事たち」とある、   ピストス faithful、trusty、believing、忠実な、信用のおける、信じるべき(1:15)、  § この言葉はおそらくパウロが按手するときに語ったもの。 監督になりたい人が多すぎたことと、ここで資格を言っていることから資質の問題があった(5:19、20)
   *2  アネピレームプトス(ギ) いかなるそしりも受けることのない (テト1:6のアネンクレートス(非難されない)よりも強い言葉)、  ネファリオス sober、temperate、素面の、度を越さない、  ソーフロン sound mind、self-controlled、temperate、健全な心の、自制できる、思慮分別のある、   コスミオス well arranged、seemly、modest、良くまとまっている、礼儀正しい、  旅人をもてなす: 当時、巡回する使徒や宣教者たちの世話をすること (ロマ12:13、ヘブ13:1、2)
   *3  パロイノス(ギ) 酒におぼれている人でない の意
   *4   プロヒステーミ(ギ) 上にある、保護者となる; (教会を)治める(5:17、Tテサ5:12、ロマ12:8 等)
   *6  (直訳) 新しく植えられた者、  テュフォーオー(ギ) wrap in a mist、make proud、blind with pride、霧(煙)に包まれる、高慢で盲目になる
   *7  § 外部の人は、信仰には反対しても、キリスト者の品性には反対しないものである。 品性への批判を受けてわな(鳥を捕える網、あるいは落とし穴)に捕らえられないようにすべき
   *8  ディアコノス(ギ) 執事(=監督の補助的奉仕者: 教会堂・財政の管理、貧しい会員の世話、家庭訪問、相談、その他)、しもべ、助手、  セムノース august、venerable、honourable、威厳のある、高潔な、  ディロゴス 二枚舌で語る
   *9  § 教える能力は無くても、(求道者の指導などに、)すでに啓示された、正統的教義を保っている必要があった
   *11  ギュネー(ギ) 女、妻、  (フィベのような婦人執事(ロマ16:1、2)ではなく、) 執事の妻のこと、  ネファリオス sober、temperate、素面の、度を越さない、
   *13  バスモス(ギ) 敷居、階段 → 階級 (ここだけの言葉)、  パンレシーア freedom in speaking、cheerful courage、boldnes、語る自由、大胆さ
   *15  § 教会は、(真理(キリスト)の土台に建てられると同時に、)真理を支える柱(単数)であり、真理を守る防波堤(単数)Tコリ15:58) の意
   *16  ユーセベイア(ギ) godliness; reverence、respect、 ユー+セーボ: 良い礼拝 = 神と共に歩むこと、主に聞き従って日々奇跡を体験する信仰の歩み (=「霊的礼拝」(ロマ12:1)); 畏敬の念、尊敬、   エペ5:19、ロマ16:26 ・・・ 初代教会の讃美歌より引用、   ** セオス(主格、単・男) 冠詞無し より、形容詞的に用いられ、「神という方」、「神たる方」となる (= ヨハ1:1、2、3等) (シナイ写本には、フートス、”それ”(×)となっている。 ネストレを底本とした他の日本語訳では、一応「キリスト」と訳されてはいる)



  第4章


 1 しかし、御霊が明らかに告げて言われるように、後の時代になると、ある人々は、惑わす霊どもと悪霊どもの教えとに気をとられて、信仰から離れ去るようになります。
 2 それは、うそつきたちの偽善によってなされます。彼らは良心に焼き印を押されて麻痺し
 3 結婚を禁じたり、食物を断つことを命じたりします。しかし食物は、信仰があり真理を知る人々が、感謝して受けるようにと、神が造られた物です。
 4 なぜなら、神が造られた物は、すべて良い物であって、感謝して受けるなら、何一つ投げ捨てるべき物はないからです。
 5 それらは、神のみことばと、とりなしの祈りを通して、聖められているのです。
 6 これらのことを兄弟たちに提示するなら、あなたはキリスト・イエスの良い奉仕者になります。信仰の言葉と、あなたが後に従ってきた良い教えとによって、あなたが養われているからです。


 7 しかし、俗悪な、年寄り女がするような作り話は避けなさい。 良い礼拝に向けて自分を訓練しなさい。
 8 肉体の訓練も少しは有益ですが、今のいのちと後の世のいのちとが約束されている良い礼拝は、すべてに有益です。
 9 これは確実で、そのまま受け入れるに価する言葉です。

10 私たちは、このために労し、奮闘しています。それは、すべての人の救い主、特に信じる者たちの救い主である、生ける神に、すでに望みを置いているからです。
11 これらの事を命じ、また教えなさい。
12  あなたは、年が若いということのために、人に軽んじられてはいけません。むしろ、言葉にも、態度にも、愛にも、信仰にも、純潔にも、信者の模範になりなさい。

13 私がそちらに行く時まで、聖書の朗読と、勧めと、教えとに専念しなさい。
14 長老たちの按手を受けた時、預言を通して与えられた、あなたのうちにある御霊の賜物を、軽視してはいけません。
15 これらの事に没頭して訓練しなさい。そうすれば、すべての人の間であなたの進展が明らかにされるでしょう。

16 自分自身にも、教えることにも気をつけ、それらのことを続けなさい。これを行うことにより、あなたは、自分自身とあなたの教えを聞く者たちとを、救うことになります。


   *1  禁欲主義的異端(結婚、食物など):  終末のことではなく、もっと差し迫った後の時(ヒュステロス カイロス、latter period)について、パウロが個人的に示されたこと、  惑わす霊ども: サタンをはじめとする誘惑系の霊
   *2  カウステリアーゾ(ギ) 焼き印を押されて(良心の感覚が麻痺する)、(サタンの所有物のしるし)
   *3  日常的な食物についてのみ説明、 (結婚については、Tコリ7章、エペ5章)
   *6  ヒュポティセミ(ギ) place under、supply、suggest、下に置く、(下に石を敷いて道を造り)提示する、  ディダスカリア teaching、教え
   *7  ユーセベイア(ギ) ユー+セーボ: 良い礼拝 = 主に聞き従って日々奇跡を体験する信仰の歩み (=「霊的礼拝」(ロマ12:1)); 敬虔、畏敬の念、尊敬
   *9  (引用文は8節、1:15)
   *12  ネオーテス(ギ) youth、youthful age、年が若い(成人〜40歳(兵役の限度)くらいまで): パウロは約30歳の時「ネアニーアス、young man、若者(青年)」(使徒7:58)で、テモテはこれより少し若い?、   テューポス 型打ち出し模様、模倣、模範
   *14  (直訳) 長老職(単数)の手(複数)の置くこと(単数)と共に、  預言(単数): 霊的な個人預言のこと ・・・ 召しに関わる特別な預言がテモテに語られた、  カーリスマ(ギ) gift、gift of Holy Spirit、賜物、御霊の賜物 ・・・ 「アナニヤがパウロに按手」(使徒9:17)、「パウロが手を置いて、異言、預言」(使徒19:6)、「パウロがテモテに按手して賜物」(Uテモ1:6)  § パウロと長老たちによって、牧師任命の按手礼がなされ、その時 個人預言が語られると同時に、御霊の賜物の注ぎ入れがあった (何の賜物であったか不明、牧会者の職務に関係したものと思われる ・・・ 啓示の賜物(知恵・知識と預言)など?)
   *15  エン トゥートイス イスシ(ギ) in these be you、(直訳) これらの中にあなたを置きなさい(= 身を沈めなさい、身を投入しなさい)、  メレターオ 練習する、瞑想する、熟考する  § 与えられた御霊の賜物に対し、実践的に訓練して熟練すること
   *16  それらのこと: (13節の公同礼拝と、14、15節の御霊の賜物によるミニストリーを含む、おそらくこの手紙全体のこと)、  救う: 永遠のいのちの救いではなく、テモテ自身と聴衆が神の祝福を受け、恵まれること



  第5章


 1 老人をきびしく叱ってはいけません。むしろ父親に対するように勧めなさい。若い男には、兄弟に対するように、
 2 年とった婦人たちには母親に対するように、若い女には、真に純潔な心で、姉妹に対するように、勧めなさい。

 3 やもめについては、本当にやもめである人たちを、尊敬しなさい。
 4 やもめに子供か孫がいる場合には、まずこれらの者に、自分の家の者に敬愛を示し、親の恩に報いることを学ばせなさい。それが、良いことであり、神の御目に受け入れられることだからです。
 5 本当のやもめで、一人暮しのやもめは、望みを神に置いて、夜も昼も、たえず個別の願いと祈り続けていますが、
 6 一方、みだらな生活をしているやもめは、生きていても、すでに死んでいる者です。
 7 これらのことを命じて、彼女たちが非難を受けることのないようにしなさい。
 8 もしある人が、その親族を、ことに自分の家族をかえりみない場合には、その信仰を捨てたことになるのであって、不信者以上に悪いのです。

 9 やもめとして名簿に載せる人は、六十歳以上で、一人の夫の妻であった人で、
10 子供を養育し、旅人をもてなし、聖徒の足を洗い、困っている人を助け、種々の良いわざに務めた、このような良い行いによって認められている人としなさい。
11 若いやもめは断りなさい。彼女たちがキリストに背いて逃げ出すと、結婚をしたがるようになり、
12 初めの信仰無効にしたという審判を受けるからです。
13 と同時に、仕事をしない彼女たちは、家々を出入りして歩くことを覚え、単に仕事をしないだけでなく、うわさ話をして、いたずらに動きまわり、言ってはならないことを語ります
14 それゆえ、若い女は結婚して子を産み、家を治め、そして反対者に非難される機会を与えないことを、私は願います。
15 それは、彼女たちのうちに、サタンの後を追って道を踏みはずした者が、すでにいるからです。
16 もし、婦人の信者の家にやもめがいる場合には、自分でそのやもめの世話をして、教会に負担をかけないようにしなさい。そうすれば教会は、本当のやもめを助けることができます。


17 よい指導をしている長老、特に、みことばと教えとのために労している長老は、二重の尊敬を受けるにふさわしいとしなさい。
18 聖書は、「穀物をこなしている牛に、くつこをかけてはならない。」、また、「働き人がその報酬を受けるのは当然である。」と言っています。
19 長老に対する訴訟は、二人か三人の証人がいない場合には、受理してはいけません。

20 罪を犯している者たちに対しては、他の人々も恐れさせるために、あなたは、すべての人の見ている前でその罪を論駁して明らかにしなさい
21 私は、神と、キリスト・イエスと、選ばれた御使いたちとの前で、おごそかにあなたに命じます。これらのことを偏見なしに気を配り、何事も不公平にならないように行ないなさい。
22 誰にも短時間で按手してはいけません。他の人の罪に関わってはいけません。自分をきよく保ちなさい。
23  ・・・ これからは、水ばかりを飲まないで、胃のため、また、よく起こる体の弱さのために、少量のぶどう酒を用いなさい。 ・・・
24 ある人たちの罪は明白であり、審査を受ける前から誰の目にも明らかですが、ある人たちの罪は後で明らかになります。
25 それと同じように、良いわざもすぐ明らかになり、そうならない場合でも、隠れたままでいることはありません。


   *1  老人: 長老(プレスビュテロス)と同じ言葉で、教会員の年配の人 の意、  § 教会の個々の人に、家族に対するように接すること
   *2  ハグネイーア(ギ) purity、sinlessness of life、純潔 (=4:12)
   *3  オントース(ギ、副詞) truly、in reality、in point of fact、本当に
   *5  デエシス(ギ) (個別の願い、必要の)祈り、  プロシューケー (一般的)祈り (この祈りのペア: エペ6:18)
   *6  スパタラオ(ギ) live luxuriously、lead a voluptuous life、贅沢、肉欲や酒に溺れる(堕落した生活) (ヤコ5:5)
   *7  § すべての人に4−6節を命じて、本当の(教会で養う)やもめがそしりを受けないように の意
   *8  § 4節にかかっている。 子供や孫が親族の面倒を見るべきことを、再度厳しく言っている
   *10  § 客の足を洗うこと。その人に奴隷がいれば奴隷が行なうほどの、謙遜でなければできない仕事
   *11  (直訳) より若い(比較級)、  カタストゥレーニアオー(ギ、ここだけ) (雄牛が)くびきを嫌って逃げ出す → 教会の「やもめ職」に就くこと = キリストとの結婚生活に入ったこと これから逸脱すること
   *13  アルゴス(ギ、形容詞) 怠け者の、仕事から自由な、  § 「やもめ職」には祈りのテーマが任せられ、その人の秘密などを他人にしゃべること。 むしろ年老いてからの方がこのようになりやすいので、60歳までにはその正体が分かる という意味。 作り話・うわさ話は、高慢、ねたみと共に最もサタン的な罪の一つ
   *14  ネオーテラス(ギ、比較級) より若い、若い、新しい(人)、  § Tコリ7:26(「現在の危急の時」)の状況と違って、この時代のエペソ教会には普通の結婚を勧めている
   *15  Uテモ3:5−7  § 反対者にそそのかされ、情欲に振り回されていること
   *18  申命25:4、 § 脱穀時に地面に落ちた穀物は牛のものである の意、  マタ10:10、レビ19:13等
   *19  § 受理するだけでも、2、3人の証人が必要
   *20  § 20−25節も長老について言っている。 罪を悔い改めていない「長老」について の意、  エレグコー(ギ) convict、refute、confute; conviction to bring to the light、expose、反証する、論破する
   *21  選ばれた御使いたち: 終末の先取りの光景(マコ8:38、Uテサ1:7等)のことであるが、ここでは「教会の守護天使」のことも意識している(黙示2:1(単数))、  偏見なしに: (直訳) 資料なしに(少ない資料で)判断することなく
   *22  タケーオス(ギ) quickly、shortly、(直訳) 急いで、すぐには、 § 按手礼: (教会の長老に任命するため)手を置いて祈り、霊を注ぎ入れること。  また、手を置く元々の意味は、信仰から外れた者が戻ってきたときに、その人の罪を赦すこと。その人の罪を知らないで軽々しく按手するとき、罪の責任を負うことになる
   *23  § 22節の、「自分をきよく保つこと」の誤解を避けるため、ここで一度脱線し、やや禁欲的なテモテに対しぶどう酒を飲むように言っている
   *24  § 長老になろうとする人の罪について、 § 按手のための審査の前の段階で、  § 審査のための時間を要する (3:1−7、監督(=長老)の15の資格)



  第6章


 1 くびきの下にある奴隷は誰でも、自分の主人を、すべての尊敬に値する者とみなしなさい。それは、神の御名と教えとが、非難中傷されないためです。
 2 また、信者である主人を持っている者たちは、その主人が兄弟であるというので軽視してはいけません。むしろ、ますますよく仕えなさい。その良い行いから益を受ける主人は、信者であり愛されている人だからです。  あなたは、これらの事を教えかつ勧めなさい。


 3 もし違ったことを教えて、私たちの主イエス・キリストの健全な言葉と、良い礼拝に沿った教えに同意しない人がいるなら、
 4 その人は高慢になっていて、何も悟らず、ただ論議と言葉の争いの病気にかかっている者です。そこから、ねたみ、争い、非難中傷、猜疑心が起こるのです。
 5 また、人間の心が壊れ果て、真理を奪われた人々、すなわち、その良い礼拝を利得の手段と考える人々は、何も得られない仕事の人々なのです。そのような人々から離れていなさい
 6 しかし、満ち足りる心が伴う良い礼拝は、偉大な利益となります。
 7 私たちは、何も持たないでこの世に来たからです。そして確かに、何一つ持ってこの世を去って行くことはできません。
 8 ただ、食と、衣住があれば、それで満ち足りるべきです。
 9 富むことを強く願う人たちは、誘惑と、わなと、また人を破滅という滅びに投げ込む愚かで有害なさまざまな欲とに、陥ります。
10 金銭を愛することが、すべての悪の一つのだからです。ある人々は金銭を追い求めたため、信仰から迷い出て、多くの苦痛をもって自分を刺し通しました。

11 しかし、神の人よ。あなたはこれらの事を避けなさい。そして、正しさと、良い礼拝と、信仰と、愛と、踏みとどまることと、感情の温和さとを追い求めなさい。
12 信仰の良き戦いを戦い続け、永遠のいのちを獲得しなさい。あなたは、そのために召され、多くの証人たちの前で、良き告白をしたのです。
13 私はすべてのものにいのちを与えられる神と、ポンテオ・ピラトの前ですばらしい告白をされたキリスト・イエスとの御前で、あなたに命じます。
14 私たちの主イエス・キリストの現われの時まで、その命令を守り、また、汚れも、非難されるところもない者でありなさい。
15 祝福に満ちた、唯一の統治者、王の王、主の主でおられる神は、ご自身の良しとされる時に、その現われを示してくださいます。
16 神は、ただ一人死のない方であり、近づくこともできない光の中に住まわれ、人間の中で誰も見た者がなく、見ることもできない方です。誉れと永遠の主権とが、神にありますように、アーメン。

17 今の世で富んでいる人たちに命じなさい。高慢にならず、不確実な富に望みを置かず、むしろ、私たちにすべての物を豊かに与えて楽しませて下さる神に、望みを置くようにと。
18 また、良い行ないをし、良い働きに富み、分け与える用意ができていて、喜んで分け与える者であるようにと。
19 未来に備えて、永遠のいのちを得るために、彼ら自身の良い土台を築き上げるようにと。

20 テモテよ。あなたにゆだねられていることを守りなさい。そして、俗悪な空論と、「知識」という偽りの名で呼ばれる反対論とを避けなさい。
21 ある人々はこれをすべきと公言して、信仰から脇道へ外れてしまいました。  大いなる恵みが、あなたがたと共にありますように。アーメン

     (テモテへの手紙。第一。 フルギヤ・パカティアナの主要都市、ラオデキヤより記す)


   *1  家畜同然の扱い の意、 § このような奴隷についても言っている。 神の前に奴隷と自由人の差別はない(ガラ3:27、28、コロ3:11等)が、キリスト者になった奴隷が急に自由を主張することや、反乱を起こすことは、社会秩序を乱す者として非難を受けることになる。 その主人も神の支配下にあるのだから、成すべきことをなし、神の正しいさばきにゆだねなさい という意味。 福音宣教が第一なので、キリスト者の生活態度を通してのあかしにより、不要な誤解と疑惑を避けようとした
   *3  (2節最後から10節までは、”利得主義”のにせ教師対応について)   ユーセベイア(ギ) godliness; reverence、respect、 ユー+セーボ: 良い礼拝 = 主に聞き従って日々奇跡を体験する信仰の歩み (=「霊的礼拝」(ロマ12:1)); 畏敬の念、尊敬
   *5  アペステレーメノーン(ギ、完了、受、複・男) 剥奪された (一度は真理を持ち、救われていたのを、失った)、  パラディアトゥリベー useless occupation、empty business、misemployment、中身の無い仕事
   *5、6  § 主との愛の交わりをしっかり保ち、満ち足りる心で、良い礼拝、すなわち福音に、また主の語る言葉に聞き従う事こそが、(結果的に)経済的利益を受けることになる。(ルカ12:31、ルカ6:38等)  一方、真理を失い、信仰の歩みを利得の手段と考えるまで堕落しているなら(=”利得主義異端”、現在で言う ”繁栄の神学”や”積極思考”などに相当)、(主張していることとは裏腹に)何も得ることはできない
   *7  ヨブ1:21、伝5:15
   *8  スケパスマ(ギ) covering、spec. clothing、覆うもの、衣類+住む家 の意 (パウロは天幕職人だった、 ※ 禁欲主義・ストア派の論拠とならない)
   *9  破滅という滅び: 霊の救いの余地(Tコリ5:5)すら無い、永遠の滅びのこと
   *10  当時の格言、  根: 冠詞が無いので 根の一つ の意 (唯一の根源 ではない)
   *11  ヒュポモネー(ギ) steadfastness、constancy、endurance、不動、(信仰に)踏みとどまること  プラユパシア (感情の)温和さ (ここだけ)
   *12  アゴニズー(ギ、命令、現在) (すでに始めている戦い(試合)を継続して)戦いなさい、  エピラブー(命令、アオ過去2) (やがて神に会う決定的な時に)獲得しなさい
   *16  アサナシーア 不死、朽ちないこと、滅びないこと、(≒1:17、Tコリ15:53、54)、  クラトス 主権、力(エペ1:19、6:10、Tペテ4:11、5:11、黙1:6等)、権能(コロ1:11)、支配(ユダ:25)
   *17  ニュン(ギ、副詞) now、current、今の、  アデロテス(ギ) uncertainty、不確実さ (ここだけ) (≒マタ6:19、ルカ12:16−21等)  § 富が悪いという禁欲的なことを言っているのでなく、それを土台として頼るなという意味、 世と世の富は移り変わっていくもの
   *19  セメリオン(ギ) foundation、土台、土台石、機関
   *20  いわゆる”グノーシス”、知識、霊知、  プセウドーニュモス(ギ) falsely named、偽りの名が付いた






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