2. 永遠の苦しみについて;
今まで、人の死の苦しみについて見てきたが、実はこの苦痛は永遠の地獄の苦しみの類推でしかない。人は生きている間苦しみを受けるが、死んでしまえば、見た目の体の活動が停止するので、苦しみから開放されたようにと思うかもしれない。
しかし、聖書によると、神を信じなかった人々は死後、ハデスという地獄のような所に入れられる。
さらに、最後の審判(患難期と千年王国の後)の時、永遠の地獄(ゲヘナ)に投げ落とされると書いてある。 黙示20−11〜15
「からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。そんなものより、たましいもからだも、ともにゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい。」 マタイ10−28、(ルカ12−4,5)
実に、死後、神によってさばかれ、最終的な地獄(ゲヘナ(*)=あらゆる霊的なものの焼却炉)に落とされる事が恐ろしいのである。なぜなら、そこでは、苦しみが永遠に続くからである。
ゲヘナは悪魔・悪霊どもの為に用意されている。
「そして、彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄(**)との池に投げ込まれた。そこは、獣もにせ預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける。」 黙示20−10
のみならず、イエス・キリストを救い主として受け入れなかった人々も、それぞれの行いに応じてさばかれ、永遠にゲヘナに入れられるのである。
「いのちの書に名のしるされていない者はみな、この火の池に投げ込まれた。」 黙示20−15
「そこでは、彼らのうじは尽きることがなく、火は消えることがありません。」 マルコ9−48、(イザヤ14−9〜11)
* ゲヘナ;
当時のエルサレムの南側の谷は、ベン・ヒノムの谷と呼ばれる所である。預言者の時代に偶像モレクがそこで礼拝され、子供がいけにえとしてささげられた。後に、エルサレム内のあらゆるゴミや汚物、時には罪人の死体などがそこに捨てられ、焼却された。そこでは、絶えず煙が立ち昇り、うじがわいていた。
** 硫黄の性質;
硫黄と書かれてある事について類推してみる。
・ 硫黄は常温では無毒なさわってもなんでもない塊であるが、高温になると分子結合が切れて非常に活性になる元素である。(S8(常温)→S2(沸点444.6℃)→S(>1000℃)) 1000℃以上の高温になると、金以外のほとんどすべての金属と反応し、重金属をも激しく腐食する。
銀などは常温でも硫黄や硫化水素に触れただけで、表面に硫化銀が生成し真っ黒くなる。
・ また、硫黄の燃焼ガスや硫化水素は有毒であり、さらに酸化されると高温で非常に腐食性の高い硫酸などになる。これは、塩などとも反応して塩酸ガスを追い出すほどの強酸である。
・ さらに、窒素酸化物系のにおいは香水などで消去しうるが、硫黄化合物系のにおいはどうしても消せない。
・ また、硫黄はソドムやゴモラの滅亡の時天から降ってきたものである。燃える硫黄はそれらの町を焼き尽くし、現在、死海の底にあるとされている。