　②　十字架上の７つの言葉：

　イエス・キリストの十字架こそ神の愛であり、十字架信仰を通して神から与えられる恵みは計り知れないものである。十字架上で、イエスが語られたことばの中にこそ、あらゆる神の恵みがあるのである。

　１）　「父よ。彼らをお赦しください。彼らは何をしているのか自分でわからないのです。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・ルカ２３－３４　
　　　　　　　　　～　十字架につけられた時、ユダヤ人とローマ兵のためのとりなし

　２）　「まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・　ルカ２３－４３
　　　　　　　　　～　共に十字架につけられた、悔い改めた方の強盗へのことば。
　　　　　　　　　　　（行いによらない、信じるだけの救い）

　３）　「女の方。そこに、あなたの息子がいます」　「そこに、あなたの母がいます」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・　ヨハ１９－２６～２７
　　　　　　　　　～　母をヨハネに託す。（ここに居合わせたイエスの身内の者は、いち早く回復して戻ってきた最年少の使徒ヨハネと４人の女性だった。その中に、イエスの母マリヤがいた。）

　４）　「わが神。わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・　マタ２７－４６、マコ１５－３４
　　　　　　　　　～　父なる神をもはや”父”と呼べず、完全に切り離されて、さばかれる一介の罪人として”神”と呼んでいる。人間的に、アラム語（くにのことば）で絶叫した。すべての人間の罪を背負って神から見捨てられる時のたましいの激しい苦しみを表した。

　５）　「わたしは渇く」　　　　　　　　　　・・・　ヨハ１９－２８
　　　　　　　　　～　イエスは、渇きのため、体が火で焼かれるような地獄の苦しみを味わった。

　６）　「完了した」　　　　　　　　　　　　・・・　ヨハ１９－３０
　　　　　　　　　～　非常に重要なことばで、真正面にいたヨハネだけが聞き取った。
　すなわち、律法の成就、信じるすべての人々の罪の贖い（救い）の完了、また、神のすべての計画の成就を宣言したのである。

　７）　「父よ。わが霊を御手にゆだねます。」　　　・・・　ルカ２３－４６
　　　　　　　　　～　人としての最低限の救い（霊の救い）。事を成し遂げたので、父なる神との関係が回復した為。

　イエス・キリストの十字架によって、（信じるものにとっての）人類の罪のあがない（サタンからの買戻し）が全部なされてしまった。今から約２０００年前、時代の節目のさばきの時（終末の年表を参照）に、罪の無い神の子イエスが十字架上で一身に罪を負ったので、神は、このことを信じるすべての者に罪を認めず、永遠のいのちを与えたのである。神が、イエスの十字架を信じる者を救おうと、初めから計画していたからである。