4. 反キリストとは?
ヨハネの黙示録13章に現れてくる海(異邦)からの獣と地(イスラエル)からの獣は、それぞれ反キリスト(の国)、および、にせ預言者として区別される。
前者は、終末時、全世界に進撃して不法によって支配し、後者は、キリストの名のもとにしるしを行い、宗教界を支配し反キリストを拝ませ、また、どちらもクリスチャンを迫害する。
世界中で、それぞれ政治的および宗教的な霊的権威を握ってしまうので、クリスチャンとしては殉教するか逃げるかの二者択一が迫られる。
また、にせキリスト・にせ預言者がしるし(現象)をもって惑わす事が許されるので、福音書が何度も警告するように、充分な注意と祈りの備えが必要である。(人は目に見えるものに弱い。また、霊はずるずる引きずり込む力があるからであり、霊的なものに対抗するものは祈りしかない。)また、3年半の大患難期に実質的にクリスチャンを迫害するのはにせ預言者である事に注意。
・ 大きな赤い竜 (= 悪魔そのもの) ・・・ 黙12−3
・ 7つの頭と十本の角、頭には冠 ・・・ 黙12−9
〜 この世の支配者としてのサタンとその使いたちの、惑わしの力としての霊的構造を表す。
・ 7つの頭と十本の角を持つ獣(= 反キリスト(の国)、異邦から) ・・・ 黙13−1
〜 竜と同じ形をしている事に注意
+ 小羊のような2本の角を持つ獣(= にせ預言者、イスラエルから)
・・・ 黙13−11
= 昔いたが今はいない(ヨハネの時代はローマ帝国)獣 ・・・ 黙17−8
5人はすでに倒れ、ひとりは今おり(ローマ・・・6人目)、
ほかのひとりはしばらくとどまる(ペルシャ・・・7人目) ・・・ 黙17−10
獣は8番目でもあるが、先の7人のうちの一人 ・・・ 黙17−11
∴ 7つの頭とは、イスラエルを支配した(神に反逆する性格の)歴代の7つの帝国
〜 獣 = 再興したバビロニア帝国
・ 十人の王は獣と共に一時だけ王の権威 ・・・ 黙17−12
〜 獣(反キリスト)の国 = ロシア
十本の角(十人の王) = EU10カ国(獣とは別)
サタンの実質は”惑わす者”(創3−1〜)であり惑わしにその力がある。
その霊的構造は各時代におけるサタンの支配下に置かれた帝国の性格に反映している。
古代バビロニア帝国は、強大な軍事力による独裁支配と共に、偶像崇拝、呪術、魔術などのオカルト、および、支配の為の科学(算術、天文学、医術)などの特性を併せ持つ国であり、キリストに反逆する性質(創3−5、反キリスト的性質)を満たしている。
また、宗教的姦淫によって大淫婦となったエルサレムの額に付けられた名は”大バビロン”である。これは、不法によって一時期繁栄するが、結局、獣と十本の角によって滅ぼされる(黙17−16)。そして、獣とにせ預言者は再臨のキリストによって滅ぼされる。
* 獣の国がロシアである理由;
1) 黙示録では獣と十本の角は別物 ・・・ 黙17−12
(獣と十本の角が同一視されるダニエル書7章は、支配体制全体という視点から記述している)
2) エゼキエル書(終末における各国に対する予告)には、ロシア(ゴグ、マゴグ(ゴグの地))を取り上げているが、ゴメル(ドイツ)や北の果てのベテ・トガルマ(ヨーロッパ)はゴグの同盟国の位置付けであるが、単独には取り上げられていない。この預言はまだ成就していないので明らかに終末のときにかかっている。
・・・ エゼ38−5、6
3) 共産主義は他の政治的イデオロギーよりも最もサタン的であり、洗脳して国民を飼い慣らし独裁支配へ持ってゆき、あらゆる神を否定して、結局、自らが神になる。(建て前と内実が最も食い違うもの。)
神無きイデオロギーは、バベルの塔(物質主義+人間的一致*)より始まった。ニムロデ〜猟師=軍事に同じ。
・・・ 創11
* 人間的一致 ⇔ 御霊の一致(エペ4−3) ・・・ キリスト教界においても注意が必要
【 参考 】
・ ダニエル書7章(二重預言) 〜 獣 = (ロシア+EU)と見た
・ エゼキエル書38〜39章 〜 獣 = ロシア ( + 同盟国として、
イスラム圏(北アフリカ〜アラビヤ)、
ドイツ、ドイツ以外のヨーロッパ)
その他の国々 ・・・ ツロ(日本)の滅亡
エジプト(アメリカ)の滅亡
・ 黙示録13章、17章 〜 獣 = ロシア (EU10カ国はその角)