2. 物質波と指数関数



  物質は 粒子であると同時に、波動でもある。これは最も認識しにくい事柄であるが、20世紀初頭になされた 電子線の干渉実験で発見され、その後も 物性の実験やあらゆる素粒子における実験で確認され続けている。素粒子の波動は、実際は ”波束”という形をとっている。粒子性は、測定時 波束が収縮して1つの量子的特性(質量、電荷、スピンなど)を持つ素粒子として振舞うことによって見られる。

  波動関数が複素数であることは、量子力学の中心的な特徴である。
  力学振動では エネルギーが 運動エネルギーと位置エネルギーの間を往復し、電気振動では 電場のエネルギーと磁場のエネルギーの間を往復する。量子力学の波動関数の振動は、実数部虚数部との間の往復となり、このような振動は古典物理学には存在しない。たとえば、
       
                      ただし、φ:水素原子の z 軸上の回転角、 時間因子

  この複素数の波としての性質から、自然な形で、物質の空間的存在の”不連続性”(量子性)、また物理量の観測時の”不確定性” が導かれる。 物質の背後にある複素数の波動関数を扱うので、数学上の3定数(神の3定数: e、π、i )が常に基本的に存在する。

  ( 波束、不確定性関係 → (参考)3.(2) 不確定性原理


   (1) 物質波:

  座標 における粒子の運動量 (運動エネルギー E = 2/(2m))というベクトルを考えると、それと同じものを表わす 波としての性質をもつ ベクトル (波数ベクトル)を、
       (λ:波長) とおくと、

                  (ν:振動数)

  のように定義し、 運動量()と運動エネルギー(E)が 波によって表現できる。ここで、h は プランク定数(6.547×10 ‐27erg・s)であり、波と粒子を結びつける基本的な物理定数である。


  波動を表わすならば、数学からそのまま 神の3定数 π、e、 i による指数関数の形になる。
  波数ベクトル と 振動数 ν をもつ平面波は、   で表わされるから、物質波の波動関数は
       とおいて        (波動関数の式)

  この状態における粒子の存在確率は、    (=定数)  より、

  この式は 空間座標にも時刻にもよらない 無限に一様に広がっている平面波を表わしている。


  (干渉を起こすための条件として、格子間隔が波長程度である必要があるので、通常、電子は粒子と考える。10000Vで加速した電子の波長は3×10-10cm、振動数は3×1018-1 。結晶の格子間隔は 10-8cm程度。この程度の速度ならば 相対論的効果は考えなくて良い。)

  また、ある時刻における粒子の存在範囲が重要な場合は、 を連続的に変えたものを重ね合わせて ”波束”を作る事ができる。粒子の存在形態のほとんどは この波束である。



   (2) シュレディンガー方程式:

  外部からのポテンシャル V()= 0 であるとき、 粒子は自由粒子になり、その波動関数は (1)の波動の式 あるいは それを重ね合わせたものになる。 これを 座標 の成分 および 時間 t で偏微分して整理すると、

                  

  ポテンシャル V(を含む場合は(座標のみにより 時間によらないものとする)、 エネルギーの次元をもち ポテンシャルを含む場合もエネルギーにおき換えられるものとして、ハミルトニアン(エネルギー関数) H を用いて 運動エネルギーと位置エネルギーとの和の形で表わすと、
      となるから、 E を H に、 を上式 ψ(、t)におきかえると、

                    
                                            (シュレディンガー方程式(1926))

  1) 全体のエネルギーが一定の場合、ハミルトニアンは一定のエネルギー E でおき換えることができるから、
                         (上式と同じ形)

  2) 時刻 t は 座標 q によらず独立しているので、
        (*) のように 時刻 t によらない関数 φ() が分離され、
                            
                                         (時刻を含まないシュレディンガー方程式
  特に、この式は H()の式を用いて、

                    
                               ただし 
  の形に書くことができる。
  (式の形は 数学的には ポアソン方程式  △φ(x、y、z) = (x、y、z) (f は既知の関数)である。)

  たとえば、水素原子の場合、 陽子によるクーロン引力のポテンシャルは V() = −2/q (q=ll) で与えられる。(陽子は電子の1836倍の質量を持ち 静止しているとして近似できる)



   (3) 指数関数の表れ:


  物質の背後にある存在が”波”であるならば、当然、すべての性質に、数学上の3定数(神の3定数 ・・・ e、 π、 i )が現れる。


  1)  波動関数の 時間項は、初めに変数分離され 全く独立に解かれる。

  したがって、時間変数は何物にも支配されず、2重構造のどちらをも貫いて、あらゆるパラメーターの中で唯一 1方向的に流れている。(相対論による時間の伸縮はあるが 決して逆転することはなく 同じ方向の流れである。
  また、意識も 霊の世界をも 同時に貫いて支配している。(黙12:12))
  ただし、不確定原理により、時間についても 一般に 実現確率の広がりをもって観測される。
  波動関数の時間部分の h を本来の形に、素直に書くと、  であり、(1)の平面波の式で 振動数 ν = E/h とおいたものになる。
  このように、自然は、すべての粒子が 時の流れに従って、指数関数にある神の3定数 π、e、 i によって常に躍動的に実数虚数との間を振動していることを示している。


  2)  次に、量子論特有の 空間的な不連続性も 座標と波数ベクトルの内積を指数とする 指数関数の持つ多価性から自動的に導かれる。極座標表示の伏角 φ が変数分離され、その解、
     より    
    すなわち、         ∴   磁気量子数  m = 0、±1、±2、・・・  
  これから 方位量子数 l 、主量子数 n による不連続性が導かれる。逆に、n を指定すると、l、m は自動的に導かれ、その上限、下限が決まる。( → 水素原子 )

  さらに、角運動量の行列表現によると、φ を 2π だけ回転したときに要求されるのは行列要素の不変性のみなので、   であればよく、  m = ±1/2、3/2、・・・ も許され、この半整数は スピン量子数 s を表わす。(スピンは ディラック方程式(相対論的量子力学)から導かれるだけではない。)


  3)  さらに、空間的に不連続ではあるが、それらが指数関数を含む広がりをもって分布している。たとえば水素原子の解で、基底状態 ψnlm = ψ100 では、
       
  どんなに離れていても わずかな確率で物質が存在しうる。(存在確率は 0 にはならない。薄膜(ポテンシャルの壁)も通り抜ける。)


  「(信仰の創始者(指導者)であり、完成者である) イエス( e )から目を離さないでいなさい。」(ヘブ12:2)

  *  2重構造: 信仰、   創始者・完成者: この世への実現 ±1、  イエス: 指数関数


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