ユダとエフライムの合体  ・・・・ イスラエルへの帰還と日本人
                                                         2006 4/2


  1948年に国家が再建した、ユダヤ教国であるイスラエル共和国は、次の”回復”の段階で、主の大いなる計画である「ゴグ・マゴグ」の大事件によって主へのユダヤ教的信仰が国家レベルで回復するという、大きなイベントが予定されている。 全世界からイスラエル10部族が帰還し、ユダとエフライムが合体してイスラエルの山々に住むようになる。そして反キリストによって、うわべだけの「中東和平」が実現するが、それを裏切りイスラエルに侵入したところを、主の大いなるさばきがその大軍勢に下る。 これは他人事ではなく、日本も大いに関わるはずである。
  イスラエルの動向を知る事は、その相互関連性により、日本人、また、クリスチャン全体の動向を知るための重要な基準になっている。

  (本文)
     1. イスラエルへののろいと回復についてのみことば
     2. 離散ユダヤ人の歴史                 (参) ユダヤ関係略歴(+日本史との対応)
     3. シオニズム運動と現在の動き
     4. イスラエル十部族の帰還について         (参) 世界の宗教と仏教の変遷

  (参考文献)
           ・ 「日本の中のユダヤ文化」、久保有政、学研、2003年8月
           ・ 「仏教の中のユダヤ文化」、久保有政、学研、2005年6月、  
 レムナント・ミニストリー
         ・ 「わかるユダヤ学」、手島勲矢、日本実業出版、2002年9月
         ・ 「収穫」(の12章)、リック・ジョイナー、角笛出版
           ・ オリーブ(月刊誌)、B.F.P.Japan
                                         



       1. イスラエルへののろいと回復についてのみことば



  神様は、語ったことを必ず成し遂げる「聖なる」神である。
  AD70年にエルサレムが陥落してから 1900年もの間放浪の民として世界中で迫害されさまよっていたユダヤ人は、1948年イスラエル共和国を設立し、”不死鳥の民”、”奇跡の民”と言われるほどの驚くべき神のあかしが彼らを通して成された。 しかし、これから起こることは、さらに大いなる主の栄光のわざであり、私たちは、このような大いなる変化の時に生かされているのである。



  (1) のろい:


       「(のろいが、民への) しるし、不思議となる。」(申28:46)

  申命記28:15−68を3つに分けて、

  1) 申28:15− 「御声に聞き従わず、わたしが、きょう、命じる主のすべての命令とおきてとを守り行わないならば、・・・ 」(御声に聞き従うこと)
            ・・・・・・    敗北、逃走、狂気、病、借金、低くされること・・・

  2) 申28:47− 「主に、心から喜び楽しんで仕えようとしないので、・・・」((行動を伴う)霊的礼拝、心からの賛美・感謝)
            ・・・・・・    欠乏、国の滅亡・・・

  3) 申28:57− 「この書物に書かれてある この みおしえのすべてのことばを守り行わないなら、・・・」(聖書)
            ・・・・・・    根絶やし、国々に散らす、いのちの危険、休息できない、・・・

    (* 何か、覚えのある方は、それぞれの点についてチェックして下さい)

  イスラエルの民の不信仰により、イエス・キリストをメシヤ(きたるべき王・救い主)として認めることができず、ねたみに燃え、十字架につけて殺してしまった。それゆえ、みことばに書かれてあるこのような不可解なのろいが、イスラエルの民の上に成就してしまったのである。



  (2) 回復〜リバイバル:


  ユダに相対する、イスラエル(あるいは エフライム)の解釈は2つに分かれるところであるが、聖書を一貫しての2重預言であり、この両方とも正しいと考えられる。

  @ 字義通り、イスラエルの十部族の末裔が世界中に存在し、聖霊様の働きによって、イスラエルへ移住するようになる。(黙7:4−8 = イスラエル12部族、 :9 = 異邦人クリスチャン の区別有り) ただし、十部族は人種的には入り混じっていて区別がつかず、彼らのうち”ユダヤ教”を認知する人々だけがイスラエルに帰還すると思われる。

  A ユダ (+ベニヤミン、レビの一部) = ユダヤ人、 イスラエル = ユダヤ人の血統によらない異邦人クリスチャン(霊的イスラエル)とする解釈は一般的で(「血(血統)によらず、」(ヨハ1:13))、一方に起こることが他方に影響を与えることが知られている。しかし、すでにメシヤニック・ジューが現れているこれからの時代はこの解釈だけでは足りないと考えられる。


  1) エレミヤ書;

     「ユダの捕われ人と、イスラエルの捕われ人を帰し、初めのように彼らを建て直す。」(エレ33:7)

   ・・・・ きよめ、赦す。 栄えさせ、祝福と平安を与える。

     「イスラエルとユダの家に、新しい契約」(エレ31:31)

   ・・・・ 旧約(モーセの古い契約)ではない(:32)、律法を心に書きしるす(:33)、互いに教える必要がない(:34)  これらは、イエス様を信じて救われ、聖霊様を受けることを預言している。

     「エフライムの山では見張る者たちが、『さあ、シオンに上って、私たちの神、主のもとに行こう。』と呼ばわる日が来るからだ。」(エレ31:6)
   ・・・・ 全世界に散って、アッシリヤ捕囚後に歴史から消えた、イスラエルの十部族(エフライムが代表として)が、今のイスラエル国へ移動する。


  2) エゼキエル書;

  エゼキエル書では、さらにイスラエルの回復のための事件が順番通りに書かれている。(36章 → 37章 → 38・39章)

    @ 「イスラエルの地の回復」(現イスラエル国により成就):

     「いや、以前よりも栄えさせる。」(エゼ36:11)

   ・・・・ 「主の聖なる名のために行なう」(:22)、「すべての国々から集め」(:24)、「きよい水をふりかけ、・・・新しい霊を授ける(予告)」(:25)

    A エフライムの新生とイスラエルの地への移動 + ユダへの合体

     「息よ、四方から吹いて来い。」(エゼ37:9)  (聖霊による刷新が先)

   ・・・・ 「墓から引き上げ、イスラエルの地に連れて行く」(:12) ・・・ 日本を含む世界中から十部族の末裔が集められる、「エフライムの手にあるヨセフの杖と、それにつくイスラエル諸部族とを取り、それらをユダの杖に合わせて、一本の杖とし、わたしの手の中で一つとする。」(:19) ・・・ まずユダがあって、それにエフライムが加わる形で、一つになること、「ひとりの王(=イエス様)が、彼ら全体の王となる(予告)」(:22) ・・・ イスラエルの救いの予告
  また、これと同時に、ユダヤ教徒は反キリスト的に、キリスト教徒は反ユダヤ的になる。

    B ゴグ・マゴクの大いなる事件による信仰刷新

    「その国は剣の災害から立ち直り、その民は多くの国々の民の中から集められ、久しく廃墟であったイスラエルの山々に住んでいる。」(エゼ38:8)

   ・・・・ 「メシェクとトバルの大首長であるマゴグの地のゴグ」(:2)、「ペルシャとクシュ(=エチオピア)、プテ(=プント・東アフリカ〜南アラビア)、ゴメル(ドイツ)、ベテ・トガルマ(=北西ヨーロッパorトルコ)」(:5、6) ・・・ 地理的にぐるりとイスラエルを取り囲む形、「悪巧みを設け」(:10) ・・・ 中東和平を裏切る、「大いに略奪しようとするのか」(:13) ・・・ 略奪目的、「北の果てのあなたの国から」(:15) ・・・ マゴグの地 = ロシア、「ゴグがイスラエルの地を攻めるその日」(:18)、「彼らは剣で同士討ちするようになる」(:21)、「疫病と流血、豪雨、雹、火、硫黄」(:22)、「わたしの聖なること大いなることを示す」(:23)
  「その日の後、イスラエルの家は、わたしが彼らの神、であることを知ろう」(39:22) ・・・ イスラエルが”主の民”、”聖別された民”であることのユダヤ教レベルの信仰回復全世界への主のあかしがなされ、ユダヤ教の神殿が再建される(同時に、異邦の大リバイバル、ただし、イスラエルが聖霊を受けて新生するのは小艱難期)

  * 東京大地震がいつ起こるのかは、反キリストを ロシアととるか、EUととるかで異なり、今のところ明確でない。東京大地震後、世界経済は破綻し、反キリストが台頭する。


  3) ダニエル書・黙示録;

  ダニエル書12章、黙示録11・12章では、終末の小艱難期におけるイスラエルのリバイバル迫害の様子が予告されている。それは、現在すでにそうであるように、保守派のユダヤ人(= 肉のユダヤ人、現在の超正統派ユダヤ人”)が聖霊様に満たされたメシヤニック・ジューを迫害するためである。これは、イエス様がユダヤ人によって十字架につけられたこと、また、使徒たちがユダヤ人によって迫害を受けたことと同じである。すべてのユダヤ人が文字通り救われるわけではない。(「イスラエルはみな救われる」(ロマ11:26)は、十部族を含む残された一部のユダヤ人について、世の終わりのリバイバルのことを言っている。)

     「地のちりの中に眠っている者のうち、多くのものが目をさます。ある者は永遠のいのちに。ある者は、そしりと永遠の忌みに。」(ダニ12:2)

  「12の星」、「生みの苦しみと痛み」(黙12:2)、「男の子」(単数)が天に引き上げられる = 「14万4千人の殉教者」・イエス様と一心同体 = 2人の証人(モーセ(律法)とエリヤ(預言者)の霊性の預言者たち)とそれにつく者(「死体」(単数))・「3日半の後に天に上る」・・・イエス様の復活のあかし
  ・・・ この時イスラエルにいるのは、ユダヤ人の14万4千人の特別なクリスチャンたちの他に、迫害者のユダヤ人、異邦人またユダヤ人のクリスチャンなど(マタ24:16のために)

  「異邦人が聖所の庭を踏みにじる」(11:2) ・・・ 伝統的なキリスト教の宗派が、そのエキュメニカル運動により、超正統派ユダヤ人(我こそはユダヤ教の代表者だという者)を含むあらゆる宗教のセンター(大淫婦(黙17:1−))をエルサレムに作る。(エルサレム陥落、第1回十字軍のように) にせ預言者は「地(=イスラエル、あるいは、キリスト教界)から」(黙13:11)現れる。(cf.「海から」=反キリストは異邦から)

  「女は荒野に逃げた」(黙12:6)、「荒らす憎むべき者(反キリストの偶像)が聖なる所(神殿)に立つのを見たならば、そのときユダヤにいる者は山(荒野)へ逃げなさい」(マタ24:15、16) ・・・ 「女」とは、14万4千人でないイスラエルのクリスチャン(ユダヤ人、在留異邦人の両方について)、これに従う者は、紅海が分かれた出エジプトの民のように奇跡的に荒野に脱出し(「大鷲の翼」(黙12:14、出19:4)、そこで大艱難期の3年半の間 主によって守られ養われる(黙12:14)
  異邦にいるクリスチャンも同様であり、この「聖なる所」とは、イスラエルの神殿のみならず世界中の”教会”でもある(マタ24:17、18、Uテサ2:4)、この時のユダヤ人たちは、救われてはいるが、『安息日』を守っているので逃げ遅れる(マタ24:20)

    →  ヨハネの黙示録の概要 3.


                 次へ          トップへ戻る