宇宙論 と 信仰による創造 の比較
                                                              2007 4/2




  宇宙は、ハッブルの法則の発見により、それまでの定常宇宙の考え方が入れ替わり、100億年以上の大昔に大爆発によって膨張している宇宙である事が定説になっている。しかし、この”ビッグ・バン説”は、多くの観測結果との矛盾が明らかにされ、それを補完するはずの”インフレーション理論”も行き詰まっている。それでも、このビッグバン説による宇宙の成り立ちが、いかにも真理であるかのように世界中に流布されているのは問題である。一方、聖書には、宇宙は神様のことばによって約6000年前に造られたとある。この奥義を、4次元の信仰の法則によって解明していきたいと思う。


       (本文)    1. 聖書と物理学
              2. 膨張宇宙論の否定について
              3. インフレーション理論の困難
              4. 物理的発想について
              5. 4次元の世界の構造
            → (参考) 創造のみことば


       (物理の参考)  ・ 重力場の方程式とその解   ・ 膨張宇宙の理論? 
                    ・ 場の量子論の概略(1)    ・ 場の量子論の概略(2)      ・ 零点振動

      (参考文献)  ・ 「4次元の人」、チョー・ヨンギ、トランスフォーメーション・グロース、2006 11
               ・ 「相対性理論」、窪田・佐々木、裳華房、2001、(膨張宇宙の理論の記述含む)   ・ 
「素粒子物理学」、原・稲見・青木、朝倉書店、2000



            1. 聖書と物理学



  20世紀初頭に発見された、相対性理論量子論は、それまでのニュートン力学的世界観を全く変えてしまった。ニュートン(彼はクリスチャンだった)は、神様による被造物である宇宙は、法則に従ってきわめて規則正しく動く、完全に理論的に決定可能な世界観を持っていた。そして被造物は、創造主である神様の完全なご性質を反映しているものとしてとらえていた。
  しかし、相対性理論によって、時空は慣性速度座標によってローレンツ短縮し、重力によって曲がった時空になり、また、量子論により、物質は本質的に複素数の波動であり、物質の存在にはある広がりをもっていて不確定であり、それがどのような振る舞いをするかは純粋に確率的であって一つ一つについて予想することができない、という世界観に変わった。(ユダヤ教の神を信じていたアインシュタインは、量子論を不完全なものとして生涯受け入れなかったのは有名: → アインシュタインの決定論的自然観

  また、ハッブルの法則(1929)により、膨張宇宙論が唱えられ、宇宙観も非聖書的に大きく変わってしまった。これは、当時からあった、”進化論”的な世界観に非常によく適合していた。 それに伴い、創造論をはじめ、聖書的世界観全般は、未開で前近代的な神話、あるいは、単なる人間的・心理的な教えとして、クリスチャン社会にあっても妥協を余儀なくされ、リベラル派などのように、聖書のみことばを科学に妥協させる傾向が現れ始めた。また、信仰の弱いクリスチャンの信仰をゆるがす典型的な惑わしになっている。

  物理そのものは、今までの理路整然とした単純明快なものが、なにかもやもやした寝覚めの悪いものに変わったというだけで、聖書と矛盾するのだろうか? それらは実験・観測事実に裏付けられていて、やはり正しいのであり、しかも、聖書と矛盾するものではない。
  むしろ、一部の観測データのみから、こうだと決め付ける膨張宇宙論や進化論が、単に人間が思いついた一つの”思想”に過ぎず、実験や観測によってほとんど裏付けられていないのに、あたかも科学的真理のように流布されていることこそ問題なのである。そしてこれらは、聖書のみことばに対し真っ向から対抗する”反キリスト的な思想”なのである。


  しかし、近年、この膨張宇宙論、いわゆる”ビッグ・バン説”は、一般相対性理論(一般相対性理論そのものは多くの検証結果があり正しい)による理論と多くの観測結果との矛盾が明らかにされてきた。宇宙の年齢は、進化論の年代設定とも矛盾し、首尾一貫性が全く無い。 さらに、それを補完するはずの”インフレーション理論”も理論的に行き詰まっている。インフレーション理論の実験・観測による検証結果となるものは現在までにおいて何一つ無い。ただ、その”信念”を通すために、素粒子物理学の観測に伴って、世界各国がより精度の高い、大掛かりな装置を建設して、重力波や素粒子の観測を推進しているに過ぎない。
   (→ 2.、3.参照)

  一方、相対論や量子論に代表される現代物理学は、決して聖書と矛盾するものではなく、むしろ、神様による「自然啓示」として、信仰や賜物の真理をより深く理解するのを助け、また、創世記の記述を理解させるものに近づいている。
   (→ 4.、5.参照)


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